厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」 平成23年度 総括・分担研究報告書

厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」 平成23年度 総括・分担研究報告書(page 112/118)[厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」 平成23年度 総括・分担研究報告書]

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概要:
考察培地に脂溶性キレート剤DEDTCを添加してMenkes病繊維芽細胞を培養した結果、Lysyl Oxidase (LOX)活性の著しい改善が認められた。このことから細胞....

考察培地に脂溶性キレート剤DEDTCを添加してMenkes病繊維芽細胞を培養した結果、Lysyl Oxidase (LOX)活性の著しい改善が認められた。このことから細胞内のサイトゾルに蓄積していた銅がDEDTCと結合して、ゴルジ体内に輸送され、分泌銅酵素であるLOXと結合し、LOX活性を改善させたと考えられた。更に銅の細胞内動態などを検討することにより、細胞内銅輸送におけるDEDTCの効果を確認する必要がある。また、Menkes病またはOccipital Horn症候群モデルマウスを用いて、DEDTCの結合織異常に対する効果を、コラーゲンやエラスチン架橋のマーカーなどを解析することによって、in vivoにおいて検証する。重篤な結合織異常の主な要因であるLOX活性の動向をin vitro及びinvivoで評価できる方法を確立することは、有効な治療法開発のために、将来的にも重要な課題である。