厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」 平成23年度 総括・分担研究報告書(page 4/118)[厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」 平成23年度 総括・分担研究報告書]
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概要:
ム(ノックビン○R )の効果を明らかにする。⑤両患者での新規治療の治療効果と副作用を明らかにする⑥公開講座やホームページで、両疾患の理解および本研究の成果を世間に周知させる。中毒の解毒薬としても用いられて....
ム(ノックビン○R )の効果を明らかにする。⑤両患者での新規治療の治療効果と副作用を明らかにする⑥公開講座やホームページで、両疾患の理解および本研究の成果を世間に周知させる。中毒の解毒薬としても用いられている。Menkes病およびoccipital horn症候群の病態および併用療法の作用機序から考えてoccipital horn症候群に対しても唯一の治療法になると考えられる。文書で同意が得られた7例のMenkes病患者および1例のoccipital horn症候群患者で、治療効果と副B.研究方法1.早期診断のための病歴調査、広告活動全国アンケート調査の2次調査で、出生時の体重、身長、頭囲を正常児と比較した。また、小奇形の有無を調査した。得られた知見について随時メンケス病・オクチピタールホーン症候群のホームページ等で公表した。(http://www.pediatric-world.com/menkes/index.html)2.遺伝子型と表現型の関連の解析遺伝子解析を希望する当該疾患患者で、文書での同意を得た後に、ATP7A遺伝子のゲノム解析を行い、遺伝子型と表現型の関連を解析した。3.新規治療法(ジスルフィラム経口投与とヒスチジン銅皮下注射の併用療法)の効果の検討①Macularマウスを用いての新期治療の効果の解析モデルマウスを用いたノックビン経口投与と銅注射の併用療法を1~2か月間行った研究では、Menkes病の神経・結合織異常に有効で、副作用がないことを我々はすでに報告している。本研究では、さらに長期併用療法を行い、個体としての活動性・体重増加などの評価、各臓器の銅濃度、銅酵素活性などを検討し、長期的効果を明らかにした。銅濃度および銅酵素活性測定はすでに習熟している。同時に各臓器の組織学的検討、肝機能や腎機能を解析し、副作用の有無を明らかにする。②患者への新規治療の実施ノックビンはアルコール中毒の治療薬として保険診療で認可されている薬剤である。さらに抗がん剤であるシスプラチンの副作用軽減剤、コカイン作用の有無を経時的に検討した。すでに確立している治療効果評価法(骨密度、尿VMA/HVA、尿デオキシピリジノリン値、血液・尿カテコラミン分画、頭部MRSなど)および全身状態や神経学的所見で治療効果を明らかにするとともに副作用の有無を詳細に検討した。ノックビンおよびヒスチジン銅の投与量や投与間隔などを検討し、最適な治療法を確立する(担当:児玉浩子、小川英伸、新宅治夫、清水教一)。(倫理面への配慮)モデルマウスを用いたMenkes病治療法開発の研究は、帝京大学動物実験倫理委員会の承認をすでに得ている(番号;帝医動07-035)。また、実験を担当する藤澤千恵は獣医で獣医博士を取得しており、実験動物に対する動物愛護に関しても十分に配慮できる。Menkes病およびoccipital horn症候群患者の遺伝子解析および生化学的診断も、帝京大学医学部倫理委員会の承認をすでに得ている(2006年、帝京医倫認証済み)。Menkes病患者でノックビン経口投与と銅皮下注射の併用療法に関しても、帝京大学医学部倫理委員会の承認をすでに得ている(帝京医倫08-114)。遺伝子解析および治療を希望する患者家族には上記倫理委員会承認内容に準じて対応する。また、遺伝カウンセリング有資格者である共同研究者(黒沢健司医師)が必要に応じて遺伝カウンセリングを行った。C.研究結果1早期診断のための方策在胎週数に対する出生時の体重、身長、頭囲は対象児と差がなかったが、64例のMenkes病患者の26.6%は小奇形を合併しており、これは全国の先