タイトル厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成23-24年度 総合研究報告書

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成23-24年度 総合研究報告書

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成23-24年度 総合研究報告書

厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服事業)総合研究報告書Menkes病・Occipital horn症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究児玉浩子(帝京大学医学部小児科・客員教授)研究要旨Menkes病およびoccipital horn症候群はATP7A遺伝子異常症であるが、発症頻度は不明で、有効な治療法がない難治性疾患である。私達は、平成22年度の研究でMenkes病の発症頻度は男子出生100万人に約8人で、女子例が2例見られた。Occipital horn症候群の発症頻度は男子出生の約68万人に1人であることを明らかにした。平成23年には詳細な二次調査を行い、神経症状発症前の特徴を明らかにし、早期診断ポイントを明らかにした。また、銅の皮下注射とノックビン経口投与の併用療法である新規治療の検討では、モデルマウスの研究で銅の代謝動態への効果を明らかにした。さらに7例のMenkes病患者、1例のoccipital horn症候群で新規治療を開始し、治療効果を評価した。また、Menkes病およびoccipital horn症候群の診断治療指針作成に当たっては日本小児神経学会の支援共同研究として承認されており(申請番号10-07)、現在、“早期診断基準および治療のガイドライン”の学会承認を準備中である。両疾患のホームページを立ち上げ、これらの成果を社会に発信している。さらに、患者家族会と定期的に交流し、患者家族の不安や悩みに対して支援している。研究分担者:小川英伸帝京大学医学部小児科・准教授研究分担者:新宅治夫大阪市立大学大学院医学研究科小児科・教授研究分担者:清水教一東邦大学小児科・准教授研究分担者:黒澤健司地方独立行政法人神奈川県立病院機構・神奈川県立こども医療センター遺伝科・部長研究分担者:顧艶紅独立行政法人・国立成育医療研究センター研究所・上級研究員研究分担者:八木麻理子神戸大学大学院医学研究科・助教A.研究目的Menkes病は銅の腸管・血液脳関門などでの銅輸送障害により、銅欠乏による重篤な中枢神経障害や結合織異常を呈する疾患である。本症患児の殆どは中枢神経障害が発症する生後3か月以降に診断される。しかし神経障害発症後では現在の治療であるヒスチジン銅皮下注射は全く効果がなく、重1