タイトル厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成23-24年度 総合研究報告書
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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成23-24年度 総合研究報告書
しかし、同年齢の対照の値が少ないことなどより、現在は推奨されていない。(3)カテコラミン代謝産物(血漿中、尿中)の測定銅欠乏により、銅酵素の一つであるdopamineβ-hydroxylase (DBH)活性が低下する。その結果、カテコラミン代謝(図8)が障害され、血漿中DOPAC/DHPG比や尿中HVA/VMA比の上昇を認める33-35)。この病態を基に、以下のcut off値が診断の目安となる。・血漿中DOPAC/DHPG比:cut off<5.0・尿中HVA/VMA比:cut off<4.0しかし、新生児期の対照および本症患者のデーターが少ないため、今後、新生児での研究が必要である。2)画像検査(1)頭部MRI(図9)側頭葉を中心とした一過性の嚢胞様変化(図2a:T1強調画像およびFLAIR法にて低吸収域、T2強調画像にて高吸収域)、白質変化、脳萎縮(図2b)、硬膜下血腫(図2c)を認める36,37)。(2)頭部MRA(図10)結合織異常に伴う脳動脈の著しい蛇行を認める38)。(3)膀胱エコー・膀胱造影多くの症例で、結合織異常に伴う膀胱憩室を認める38)。図8.Menkes病における銅酵素(DBH)とカテコラミン代謝Cu ++dopamineβ-hydroxylase(DBH)DOPAdopamine(DA)norepinephrine(NE)epinephrine(EPI)dihydroxyphenylacetic acid(DOPAC)dihydroxyphenylglycol(DHPG)homovanillic acid(HVA)vanillylmandelic acid(VMA)55