タイトル厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成24年度 総括・分担研究報告書

ページタイトル
厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成24年度 総括・分担研究報告書

72ページ中、4ページ目の概要を表示しています。

厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成24年度 総括・分担研究報告書

当該ページを開く

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

当該ページの概要

厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)「Menkes 病・occipital horn 症候群の実態調査、早期診断基準確立、治療法開発に関する研究」平成24年度 総括・分担研究報告書

②神経症状発症前の特徴を解析し、早期診断法を確立する。③Menkes病モデルマウスであるmacularマウスで、併用療法の長期治療効果を判定する。④両患者での新規治療の治療効果と副作用を明らかにする。⑤公開講座やホームページで、両疾患の理解および本研究の成果を世間に周知させる。B.研究方法1.早期診断のための症状の把握患者を診療した経験のある主治医には、2次アンケートとして、詳細な病歴を調査した。特に神経症状発症前の臨床的特徴なども詳細に調査した。その際に遺伝子診断が可能であること、Menkes病友の会の存在なども通知した。さらに、全国アンケート調査の2次調査で、出生時の体重、身長、頭囲を正常児と比較した。また、小奇形の有無を調査した。得られた知見について随時メンケス病・オクチピタールホーン症候群のホームページ等で公表した。(http://www.pediatric-world.com/menkes/index.html)2.遺伝子型と表現型の関連の解析新たに遺伝子解析を希望する当該疾患患者で、文書での同意を得た後に、ATP7A遺伝子のゲノム解析を行い、遺伝子変異を同定した。今までの遺伝子解析結果と臨床症状の関連を解析した。3.新規治療法(ジスルフィラム経口投与とヒスチジン銅皮下注射の併用療法)の効果の検討①Macularマウスを用いての新期治療の効果の解析モデルマウスを用いて、ノックビン経口投与と銅注射の併用療法を長期間(2か月以上)行い、個体としての活動性・体重増加などを評価した。さらに、解剖し、各臓器の銅濃度、銅酵素活性などを検討した。銅濃度および銅酵素活性測定はすでに習熟している。同時に各臓器の組織学的検討、肝機能や腎機能を解析し、副作用の有無を明らかにした。②患者への新規治療効果の評価文書で同意が得られた7例のMenkes病患者および1例のoccipital horn症候群患者で、治療効果と副作用の有無を経時的に検討した。すでに確立している治療効果評価法(骨密度、尿VMA/HVA、尿デオキシピリジノリン値、血液・尿カテコラミン分画、頭部MRSなど)および全身状態や神経学的所見で治療効果を明らかにするとともに副作用の有無を詳細に検討した。(倫理面への配慮)モデルマウスを用いたMenkes病治療法開発の研究は、帝京大学動物実験倫理委員会の承認をすでに得ている(番号;帝医動07-035)。また、実験を担当する藤澤千恵は獣医で獣医博士を取得しており、実験動物に対する動物愛護に関しても十分に配慮し、実験を行った。Menkes病およびoccipital horn症候群患者の遺伝子解析および生化学的診断も、帝京大学医学部倫理委員会の承認をすでに得ている(2007年、帝京医倫認証済み)。─2─