6. 5才で熱性けいれん5回。遅れが出る?(5才)
5才になって5回めの熱性けいれん。
起こすたびに知恵が遅れると看護婦さんにいわれたけど、ほんと?
― 熱性けいれんを起こすたびに知恵が遅れるわよと看護婦さんからいわれていましたが、きのうで5回め。どのくらい遅れてしまうのでしょう?
先生●この5回のけいれんがほんとうに熱性けいれんであればなんの障害も残しませんよ。
― え? ほんとですか。心配しなくていいのですか。
先生●そうです。これが他に原因がないほんとうの熱性けいれんであれば何回起こしても問題は出ません。小さい子供は脳が未熟であるために急に熱が上がると対応しきれずに脳全体が活動してしまってけいれんを起こすだけですから。でも、5回というのは多いですね。
― 多いのは問題ですか。
先生●必ず問題ではないのですが、別の病気がある場合も。
― 別の病気というと・・・・・。
先生●たとえばテンカンです。
― 脳波をいままでに3回とりましたが、異常はなしで、テンカンではないと先生からはいわれています。
先生●熱が出たとき入れる座薬が出されているのではありませんか。それでも予防できないのでしょうか。
― もらってますけど使ってません。うちの子はテンカンではないのに抗けいれん剤を使うなどとんでもない! 夫も姑も反対なんで・・・・・。
先生●使っていないことは先生にいっていますか。
― いってません。こわい先生なんで・・・・・。
先生●これは先生にはっきりいったほうがいいですね。
― 薬を使わないでけいれんが長引くと脳に障害が出ることもあるのでしょうか。
先生●めったにはありませんが、ひきつけが30分以上続くと脳に障害が出ることがまれにはあります。しかし、けいれんが止まらないようなときでも救急車で病院に行って止めてもらえばまず障害は残さないと考えられています。
― 先生は熱性けいれんに抗けいれん剤を出されますか。
先生●1回めのときは出しませんが、2回以上起こしたお子さんにはほとんど出しています。けいれん止めのよい座薬ができて以来、熱性けいれんを予防するために熱が出たら使うように指示している小児科医は多いと思いますよ。
― もう5才ですからそろそろ起こさなくなりますね。
先生●そうですね。ですから、今後もたびたび起こすようなことがあったら、もういちどくわしく調べてもらうことをお勧めします。