(30)5才6か月の男児。言葉がはっきりしない。

 カ行とサ行がタ行になるばかりか、発音がはっきりしません。家族には大体わかるのですが、他人からは何をいっているのかわからないといわれることがあります。

A お母さんをオタータン、お魚をオタカナ、おしっこをオチッコなどは、むしろ子どもによくあることですから、発音だけが問題という場合、4才くらいまでは親が正しい発音で話すだけで、特に注意する必要はありません。5才をすぎても他人に言葉が理解できないほどだったら、まずは保健センターや児童相談所に相談するのがよいと思います。滲出性中耳炎による難聴があって音が正しく聞きとれずにはっきり発音ができないとか、見た目は何でもないのに、粘膜下の口蓋裂があるためにはっきりいえないなどという場合もありますから、とにかく一度相談してください。