(21)肛門前方のひだ
排便のあとお尻を拭くときなどに肛門の前方のひだを見つけて、痔ができてしまったと受診される人が少なくないが、これは小さい子によくあるもの。生まれつきあって何の症状もないものは単なる皮膚のひだなので、治療の必要はない。
一方、便が固く、排便時に肛門が切れるような子どもに見られるものは、肛門の炎症によって起こるもので、「見張りいぼ」と呼ばれる。ひだの内側を見ると皮膚が切れて炎症を起こしているのがわかり、時に出血する。このような場合は便を柔らかくする、肛門に薬を塗る、などの治療が必要。