副腎の発生
副腎皮質は生殖隆起より発生し、その発生・分化の過程でSF-1, DAX-1などの転写因子が重要な働きをしている。胎児期の副腎は、胎児層 fetal zoneと成人型副腎皮質と類似した永久層 adult zoneの2層よりなる。この胎児層は、生後2週から1ヵ月くらいで広範な出血性壊死に陥り繊維性の髄質被膜と化す。永久層は生後6ヵ月くらいから発達が著明となり、8歳くらいになると副腎皮質の基本構造はほぼ完成され、球状層(鉱質コルチコイド産生)、束状層(糖質コルチコイド産生)、網状層(副腎アンドロゲン産生)の3層構造がみられる。